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No.17(Vol.2) AI導入の市役所、有用性を検証したレポートを公開

地域のビジネスパーソンや、地域の政策推進者、未来のリーダーを担うプレーヤーに向けた弊社宮里による、まちづくりのリアルな現場活動のレポートを記事をお届け

【データ公開】西海市役所 生成AI導入6ヶ月の成果:職員の利用状況と業務効率化の分析

はじめに

本レポートは、西海市役所の 生成AI「ばりぐっどくん」 の試行運用に関する 第二回アンケート結果 をもとに作成しました。
試行運用の目的は 業務効率化とDX推進 であり、職員の業務負担軽減を目指しています。


目次


アンケート概要

 西海市役所情報推進課様よりアンケート結果の公開のご許可をいただきましたので、そのアンケートグラフを引用させていただきながら、解説を行います。

実施期間:2024年10月31日〜11月19日
対象者:西海市役所の職員359名(※三役を除く)
回答者数:290名(回答率 81%
生成AIの利用環境
 ・セキュリティ:「LGWAN対応」
 ・AIサービス:「ばりぐっどくん」
 ・利用プラットフォーム:「kintone」

※注意事項
 本資料は、西海市役所様より許可をいただき、株式会社西海クリエイティブカンパニーが作成しており、本文に関する責任は株式会社西海クリエイティブカンパニーに属します。なお、レポート内のグラフデータはすべて西海市役所様によりご提供いただいております。今後自治体様でAI導入を検討される際の資料として、ご利用されることを目的としてデータ共有の許可をいただいており、それ以外の目的でのご利用(商用や教育用,研修などでのご利用)は、お断りさせていただきますので、あらかじめご了承ください。


アンケート結果から明らかになったポイント

主な利用用途は「文章作成補助」(あいさつ文・要約・議会質疑応答など)
業務効率化への貢献度は高く、86%が「役に立つ」と評価
情報共有を行う職員ほど有用性を高く評価し、精度のギャップを感じにくい

今後、生成AIの定着には、職員同士のコミュニケーションや事例共有が重要であることが判明しました。
生成AIの活用方法を話し合うことで、より良い使い方を発見し、効果的に業務へ活かせる可能性が高まります。


1.利用状況

(1)ログインして利用してみましたか?

はい:203人(70%)いいえ:87人(30%)
約7割の回答者がログインしてサービスを利用したことが分かりました。
ログインしなかった30%の理由を分析し、さらなる利用促進策を検討する必要があります。

(2)利用していない理由

「どのように使ってよいか分からなかった」「業務で必要ない」との回答が 過半数を占めています。


2.利用モデル

(1)どのモデルを利用しましたか?

基本的な 「ノーマル」モデルの利用が最多 で、議会や要約関連の利用も一定数確認されました。
用途別の最適なモデル活用法を周知することで、さらなる活用拡大が見込まれます。


3.利用頻度

多くの利用者が 「必要なときだけ」 使用しており、より日常的な利用を促すための施策が求められます。


4.どのように試してみましたか?

文章原案生成 に次いで、文章の要約・議会関連業務 に利用するケースが多いです。
業務効率向上を目的とした活用が中心 となっています。


5.業務効率化の評価

(1)業務効率化の役に立ちそうか?

AIを利用した方の約86%が「役に立ちそう」と回答 しており、
実際の手ごたえを感じている方が多く、今後の業務改善に高い期待が寄せられています。

(2)回答への期待度とのギャップ感


「期待どおり」または「概ね期待どおり」との回答が64%、「五分五分」を含めると98%となり、利用者の満足度は高い水準にあります。 


6.研修受講状況

(1)研修受講回数

(2)研修受講状況

全4回研修の 未受講率は63% と高めになっています。
生成AIの特徴として、文字を入れるだけで使えてしまうため、
受講せずに独力で使っているケースが多いことがうかがえます。


7.今後の利用意向

AI未利用者を含む全回答者のうち、81%が継続利用を希望 しており、今後業務利用の需要と効率化への高い期待が表れています。


8.生成AI活用とコミュニケーション

(1)生成AIの利用に関するコミュニケーション

生成AIに関する 職員同士のコミュニケーションの有無はほぼ半々 となっています。
総じて コミュニケーションは比較的活発 であり、利用者間の情報共有が行われていることが分かります。

(2)利用時に他者事例を参考にする頻度

52%の利用者が他者事例を参考にしています。ここでの「他者事例」とは、kintone上の保存レコードやWeb等の活用事例 も含まれます。
職員間のコミュニケーションの傾向と似た傾向が表れています。

(3)生成AIのコミュニケーション頻度と有用性評価の関係

①コミュニケーション頻度が高いほど有用性評価が高い
「よくある」層では 「大いに役に立ちそう」72%、「それなりに役に立ちそう」28%で合計 100%
一方、「まったくない」層では、「あまり役に立たない」(21%)や「どちらともいえない」(16%)が増加し、有用性評価が低下
②頻繁なコミュニケーションで「役に立たない」との評価が減少
「よくある」層では 「役に立たない」評価がゼロ となり、コミュニケーションの多さが有用性認識を高める要因となっている可能性が示唆されました。

(4)生成AIのコミュニケーション頻度と期待度ギャップの関係


①コミュニケーション頻度が高いほど「期待どおり」との評価が増加
「よくある」層では、「期待どおり」(44%)と「概ね期待どおり」(39%)が合計 83%
一方、「まったくない」層では、「期待外れ」(11%)や「五分五分」(68%)が目立ち、期待とのズレを感じる傾向が強まった
②コミュニケーションが不足すると「期待外れ」の評価が増加
「よくある」「たまにある」「あまりない」層では 「期待外れ」の評価がほぼ見られない 状態でしたが、コミュニケーション不足が不満の要因となる可能性が示唆されました。

生成AIを効果的に業務で使っていくために、ユーザー同士のコミュニケーションが一役買う可能性が表れています。 日常から生成AIに関する話をしたり使い方を共有するなどのコミュニケーションをとることでAIの特性や利用のしかたに対する理解が深まり、期待とのズレが減ると考えられます。今後も、ディスカッションワークを設けるなどによって対話の機会を増やすことは、ユーザーの満足度向上につながるでしょう。 

「まったくない」層では、「期待外れ」の評価が見られ、「五分五分」が過半数を占めるなど、


まとめ

今回のアンケート結果から、以下のポイントが明らかになりました。
(1)主な利用用途は「文章作成補助」
 ✅ あいさつ文作成・要約・議会質疑応答の整理が中心
 ✅ 一方で、特化機能の利用はまだ限定的
(2)業務効率化への貢献度は高く、86%が「役に立つ」と評価
 ✅ 継続利用への意向も81%と高い評価
(3)情報共有を行っている人ほど有用性を高く評価、精度のギャップ感も少ない
 ✅ 他者事例を参考にする、使い方を教えあうなどの組織内での情報共有が重要

今後、生成AIの定着を図るためのヒントとして、
職員同士のコミュニケーションや事例の共有が評価向上につながることが明らか になりました。


生成AIを効果的に業務で使っていくために、ユーザー同士のコミュニケーションが一役買う可能性が表れています。 日常から生成AIに関する話をしたり使い方を共有するなどのコミュニケーションをとることでAIの特性や利用のしかたに対する理解が深まり、期待とのズレが減ると考えられます。今後も、ディスカッションワークを設けるなどによって対話の機会を増やすことは、ユーザーの満足度向上につながるでしょう。 

【本レポートならびに生成AIの導入のご相談に関する、お問合せ窓口】
下記メールアドレスよりお問合せください。
株式会社西海クリエイティブカンパニー 事業開発部 AIチーム担当
info@saikaicreative.co.jp

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